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本日は、S.E.N.S北海道支部春季研修会にて、修士論文発表。1月(提出直後)、2月(ちょっと落ち着いてから)に発表していた内容から、ちょっと新しい分析アイデアが浮かんだので、その話を中心に据え、若干論理展開を変更しつつ、あまり心理学実験(脳波実験パラダイム含)には詳しくない方にお話をする、というややアクロバティカルな条件でした。自分で勝手に定めたので、文句はないけど。学生はそれなりに面白がっていたようなので、高校生一日体験入学(今年もやることになれば、だけど)とかでこのネタは使えるかもしれない。

さて、それはそれとして、学振の話。


JSPSのサイトで、審査セットが公表されました。社会科学、DC1は、これ(pdf注意)。これはわりと重要なので、申請者は良く読むこと。教育学、心理学系に限局すると、

  • 心理学系
  • 心理学:社会心理学 3901
  • 心理学:教育心理学3902
  • 心理学:臨床心理学3903
  • 心理学:実験心理学3904
が1セット、
  • 教育学系
  • 教育学:教育学4001
  • 教育学:教育社会学4002
  • 教育学:教科教育学4003
  • 教育学:特別支援教育4004
  • 健康・スポーツ科学:身体教育学1401
  • 健康・スポーツ科学:スポーツ科学1402
  • 健康・スポーツ科学:応用健康科学1403
  • 科学教育・教育工学:科学教育1601
  • 科学教育・教育工学:教育工学1602
が1セットになります。さて、これを見て何を考えるべきかといいますと。

まず、心理学系については、かなり分野が狭い(心理学に限局される)ので、心理学の基礎・共通的な内容よりも、自分の系以外の系(たとえば、自分が実験心理学であれば、社会心理、教育心理、臨床心理)に如何に関連するテーマであるか、ということをおさえる必要があるかと思います。特に、実験(条件統制をがっつりやる、ミクロ的)⇔臨床(わりと参与観察が多い、マクロ的)とか、社会(大規模調査)⇔臨床(小規模調査)とか、やっていることが違う分野については、「でも、そっちの分野でもこういうところで良い影響がありますよ」ということを伝えられる申請書を書いた方が良いと思います。一方で、教育学系は、かなり雑多にいろいろな研究領域を1セットとしているので、心理学の基礎の基礎、というあたりから説き起こす必要があるように思います。教科教育学をやっている人に、いきなり、「ゲシュタルト心理学ではうんぬん」と言ってもダメで(逆を考えるといい、いきなり、「ケインズ理論ではうんぬん」、とか言われても困るでしょう。その固有名詞が、何を指すのか、というのを常識と思ってはいけない)、わりと懇切丁寧に説明しつつ、(これは心理学系で出しても一緒だけど)人類全体の発展に如何に貢献するのか、みたいなわりに大きいテーマで語る必要があるのではないかと思います。

もう少し実践的なアドバイスをすると、申請書は他人に、しかも、複数人に見せまくるべき、と渡辺は思います。で、このとき、見せる相手を上記のセットにしたがっちまえばいいわけですね。おそらく、10人に見せたら、

  • 10人がほぼ全員指摘する部分(絶対直す)
  • 10人のうち、4-6人が指摘する部分(逆に、残り4-6名は、ここがいい、と思う場合がある。で、ここが腕の見せ所で、両者の意見をアウフヘーベンさせるわけですね。これを見つけるのがとても大事)
  • 10人のうち、1人か2人しか気にならない部分
があるはずなんです。で、最後のパタンは、直すべきかどうか、って結構迷うと思うんですが、その指標にしてもいいと思います。つまり、上記セットに含まれる1-2人が、難色を示す部分があれば、それは直す。逆に、上記セットに含まれない人が難色を示しても、まあ、自分がその部分は良いと思えば、貫いても良い。というように。

というわけで、あまり囚われすぎるのも問題ですが、せっかく公開されているのですから、これも参考にして、自分がそもそもどの系で申請するか、そして、系を決めた後は、どのような読み手を対象にするか、の参考にしてみてはいかがかと思います。

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そして、ここも有効活用しなきゃ、ということで、来週は試験的に、

  • 月曜日:自閉症ゼミ、生理学ゼミのダイジェスト紹介
  • 火曜日:Hebbゼミダイジェスト紹介
  • 水曜日:卒業&修了式なのでお休み
  • 木曜日:フリー?なので、論文紹介
  • 金曜日:上に同じ、木・金で一本できれば
という感じできびきび更新してみようかと思います。これでメリハリがつくと(あるいは、やる気がでれば)いいけど。

ちなみに、今日は知人の結婚式、明日は某会合(会計と幹事、夜は暇?)、あさってはセンター事業で発表(30分だけど、ま、半日は出てなきゃいけない)があるので、3連休はあんまり「休みだー!」って感じはしません。でも、ここで、連休動いたから平日はだらけよう、とかやってると、いつまでたっても社会にでられないんで、ちょっとね。がんばります。つもりです。

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ISACM 2009;2nd biannual conference of the International Society for the Advancement of Clinical Magnetoencephalography という国際会議が、ギリシアはアテネで、9月3-5日に開催されます。abstractの締め切りは、なんと6月25日ですので、今から実験やってもなんとかなるんじゃないすか!というわけで、渡辺は修論をまとめて初の海外での国際会議にチャレンジしようと思っていますが、カウンタみたら254しか回ってないんですよ。ちょっと切ない、というか若干不安、なので、どなたか一緒に行きませんか(物理的に新千歳空港から一緒にいく、というわけではなくて、精神的に。精神的に一緒にいくってなんですか、といわれると困りますけど、こう、情報交換するとか…不安な胸のうちを吐露するとか…)。いや、独立自尊でいかないとまずいなー、というのはわかってるんですけどね、海外は本当に不安なので…英語勉強しなくちゃ…。自分のゼミでMEGやってるのは渡辺だけなので、頼る人がいません(指導してくださってる方はいるんですけど、4月から留学されてしまうので)。まじめな話、実はちょっと行こうと思ってるんですよ、という方で、情報交換して下さる方は、メールください。右側にフォームがありますので!

ところで、ぜんぜんどうでもいいことなのかもしれませんが、スポンサーはElektaですので、Neuromagでやってる身としては、ちょっとだけ心強い(たぶん、勘違い)です。

いやー、分析しなきゃなあ、ということで、3月は多忙の月だったのですが、そろそろ修士論文に本気で取り組まなくては。今日、ちょっとしたアイデアを思いついたので、来週あたりぼちぼち試してみようと思います。

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EEG練習中あとで、とかいって月をまたいでしまった。

今日は院生の追いコンです。追い出されてきます。まだいるけど。

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発達障害などを持つ子どもに対して、KaTidを行った同筆者らの論文は、Science directリンクにありましたので、ご参照ください。そのうち読むかも。

で、この論文に戻ります。Participants:大まかに言うと、スウェーデンに住む定型発達の144人の子ども(71F/73M。5~10歳で、低年齢にやや偏る:table2を参照のこと)

Instrumentation(器具)。ここにKaTidの細かい説明があったので、わりと詳しく書いておきます。

  • KaTidはもともと、disabilityを持つ子どものために開発されたもので、その評価は修士論文で行ったとのこと。
  • 61項目からなり、机上活動で構成されている。
  • とりくみやすくするため、また、読むことができなかったりコミュニケーションに障害がある子どものため、絵が用意されている。
  • テストの多くは、フリップボードに2~3の絵があり、指差しまたは口頭で回答する(たとえば、この二つの活動ではどちらのほうが長く時間がかかりますか、など)。
  • 時間知覚に関する項目
  • 時間定位に関する項目
    • O2-O4、連続としての時間に関するもの(Block,1990.cognitive models of psychological time. google ブック検索で、序論だけ中身が読める)
    • 頻度の(O1)、配置(location)の(014)、ユニットの(010など)時間概念について(Nelson,2002,amazonリンク)
    • 回顧的な、主観的時間経過(Friedman,1990,amazonリンク、新品はないみたい)について
    • O29-35、時間量について
  • 時間管理に関する項目
    • M1~M11.
      • 時間の量を定めたとき、その時間内で何ができるか(訳に自信がないです。what one would have time to do in a set moment of time.)
      • いつ、そのことをやるか
      • どのくらいそれに時間がかかるか
      に関わる項目。(Davis et al. 2002. aaidd.これも北大は未登録。palmtop computerというのは、palm(手のひら)に載せてつかえるコンピュータとのこと。つまりNintendo DSということですか。)
  • より具体的な項目は、Table3.をごらんください。ちなみに、grannyはgrandmotherと同義だそうです。知らなかった。英語の語彙力が5歳以下ということか)

あと、procedureとdata analysesですね。方法だけは今日中に読んで、アップします。

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