おかげさまでspamコメントが増えてきましたので、一応コメントを承認制にしました。基本的には承認します。
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○本日の内容
Cognitive Neuroscience(Amazonリンク)の第9章、Language and the Brainの要約を配布しました。要約でも量が多かったので、コピーに時間がかかり、ほとんど内容には入れず…といったところです。無念。 ○ガーデンパス効果 ちょっと話題になった日本語におけるガーデンパス文(先生はお酒を飲んだ生徒を注意した)について。 東京学芸大学リポジトリから「ガーデンパス」で検索すると一件日本語論文が見つかります(紀要論文のようです)。他にもあると思いますが、一応参考までに。 ○題目を五つ考えよう 卒業論文作成へのアドバイスです。 1.一番大きい興味分野でひとつ考える とにかく興味のある分野を全部包含するような題目をひとつ考えましょう。「~における…に関する検討」という形が基本でしょうか? 例:自閉症の聴覚情報処理過程における弱い(中枢性)統合の影響に関する検討 この段階で5通り作れれば、それでも良いと思いますが(他に、「カニッツァ錯視における背景音の効果について」みたいなわりと離れたテーマ(*フィクションです)に関心があるような場合)、さすがに難しいと思いますので、一個は考えたものとして次の段階を検討します。 2.手法(どうやってやるか)を考える 卒業論文で心理学実験となると、実験参加者は大学生・大学院生というのが多いと思われます。したがって、対象「~における」の部分はかなり限定されていると思います。目的「…に関する検討」の部分も、興味関心がもっともダイレクトに反映される(はずの)部分でしょうから、ここも限定される部分でしょう。 先行研究にあたると、自分が関心のあるテーマに関係する論文はすでにいくつか見つかっていることと思います。「どうやって」自分が関心のあるテーマにアプローチしているかに注目してみましょう。 先に挙げた例:自閉症の聴覚情報処理過程における弱い(中枢性)統合の影響に関する検討で言えば、 ・階層性を持つメロディの正誤弁別課題による ・音の方向性の弁別課題による ・和音の構成音が変化する際の正誤弁別課題による ・母音の種類と音の高さがともに変化する際のMMNの測定による 検討がすでに行われていることがわかるでしょう。 もっとも単純には、この部分を加えていけば、なんとか5つくらいは題目を作れると思います。5つ分探しているうちに、「これは行けそう」というテーマが見つかるかと思います。 3.手法を発展させる すでに5つのテーマが決まった方はお疲れ様でした。どうしても決まらない人は、もう少し考えましょう。 2までは試してみたけど、やけにマニアックな分野で、先行研究があまり方法にバリエーションがない、などの場合、次のような方法でバリエーションを検討できるかと思います。 A.批判的に先行研究を見る 批判的に読むということは、ダメ出しをすることではありません。まあしかしまずは、重箱の隅をつつくように、本当にこの方法で~に関する検討ができたといえるか?ということを考えましょう。 ここがおかしい、という部分が見つかったら、どうしたらそこを改善できるかを考えましょう(ここまでできて批判になります)。 これができたら、もう研究に取り組み始めても良いくらいです。つまり難しいですが、有益な方法ではあると思います。 B.対象-目的-方法のうち、ひとつだけ残して探す たとえば、AD/HDをもつ子にCPTを行って持続的注意に関する検討を行った、という場合ですが、 AD/HD-持続的注意 で検索すると、CPTしか出てこない!という場合があるかもしれません(実際はどうか知りませんが) このような場合、持続的注意だけで検索する、というのもひとつの方法です。今まで持続的注意がどのように調査されてきたのか、ということがわかれば、違う方法ではどうなるか?ということが見えてくるかもしれません。 長くなったのでこのへんで。がんばってください。 PR |
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