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12月ですね。修士論文提出まで、3週間を切ったことになります。うーむ。
でもまあ、書きます。

弘済会館についたら、4階で受付をします。
領域と、名前を言ったら、名前欄に○がついて、「出席」ということになるんだと思います。ここで、覗こうと思えば他の人の名前が見られると思いますが(あと、自分より前の人で「○」がついてない人がいると、欠席者が出たことがわかるとか)、
ま、人は人、自分は自分なので、渡辺は見ていません(本当は、余裕がなかった)。

控え室は、50人くらいは入りそうな部屋で、中央に麦茶タンクがあり(5杯くらい飲んだ)、人文学、社会科学…と島のようになっているので、適当に自分の領域の所に座ります。2~30分前くらいに、担当の人が呼びにくるので、荷物を持って、面接室前に移動。社会科学は、2部屋あるようで(社会科学②と書いてあった)した。

で、前の人が部屋に「入ったとき」に、自分のポスターを持っていかれます。
前の人が終わると、「少々お待ちください」といわれ、30秒後くらいに部屋に入る形になります。

ちなみに面接の順番は、分野が近い人+大学の所在地、で決まるのではないかと思われます。
というのは、渡辺は、自閉症+脳科学(MEG,fMRI)が大きいテーマなのですが、その前の二人は北大生で、認知心理学(詳細不明)とか特別支援教育(AD/HDを動物研究で)をやっている人たちで、その前の人は、ストレスと脳科学(fMRI)、うつと脳科学(fMRI)という感じだったように見えたので。
(余談ですが、「脳科学」+「発達障害」にわりと詳しい方が来ていたようで、質問は思ったよりも詳細なものでした。これは後述します。
 個人的には、自分の売りは「脳科学」+「発達障害」、噛み砕いて言えば、文系だけど理系的なスキルも(身に着けつつ)あることだと思っていたのですが、このような視点は今ではもうある種「あって当然」になっていることに驚きました。つまり、「発達障害」の研究に「脳科学」「認知心理学」的手法を使うのは当然で(もしかしたら、それに加えて「語学」も当然かもしれなくて、これを考えると渡辺はかなり遅れていることになる)、さらにそこに自分にしかできないようなプラスアルファが必要であると。うーん、これは、怖いですね。

ま、これはまた別の機会に書くとして、面接の話を書きます。
荷物はホワイトボード裏の机の上に置きます。
その机には、差し棒が置いてあります。

一応、「入った側に立って説明してください」と言われるので、そっち側に立って説明開始。自分から見て、左側に多分時間とか計る事務員さん、目の前と右側に「面接官」がいます(面接官の前には、「面接官(審査員、だったかも)」という札があるのですぐわかる)。
注意点は「差し棒の長さは、短めに!」ということ。
差し棒を持って練習していない限り、話ながら棒の長さを調節することはできないと思います。
で、最初に棒を長く出していると、ポスターの自分からみて奥側では問題がないんですが、手前側にきたときに、途端にさしにくくなります。
結局腕を不自然に曲げたりしなくてはならないので、若干厳しい。
それよりは、棒を短めに出しておいて、最初に腕を伸ばしたほうが、楽だし見やすいように思います。
(だからまあ、「差し棒もって」「実寸大のポスター使って」練習しとくべきだと思いました。「実寸大の」というほうは、次に書きます)

説明についてはしっかり練習していきましょう。渡辺は1500字くらいの原稿を作っていったんですが、会場について、差し棒を持って図をさすところをイメージしながら時間を計ってみたところ、4分をオーバーしそうな雰囲気。ただ、今から原稿を直すと混乱しそうだったので、結局、ポスターは大きく分けて4つくらいのポイントに分けられるので、そのポイントを絶対しゃべり→最後の部分(今後の研究計画)について、時間が余っていそうなら詳しくしゃべる、という方針を定めました。
2時間半前についたのですが、大きな方針転換があったので、時間的にはある意味ギリギリでした。やっぱ、練習していきましょう。

さて、本番では、目の前にいる面接官の方を見て話をしたんですが、主査(的な、主に質問をする役割の人)は、斜め右方向にいました。…惜しい!
気になる質問は、次のようなもの。
(一応、渡辺がした回答を、なるべく知らない人にもわかるように簡略化して書きましたが、実際の場面では、もっと冗長でしどろもどろであったことをお伝えしておきます。ま、これは、「こうやって答えられていたらなあ…」という理想だと思ってください)

1.(申請書にもポスターにもfMRIを使う、ということを書いていたので)
fMRIを使うということだが、ポスターには出てこなかったので、どのように利用する予定かを教えてほしい。特に、fMRIはブロックデザインを用いなくてはならず、その点MEGのようにイベントリレーテッドではできないと考えられるが、どのようにするのか?
1(答え):(正直、fMRIはどう使うの?とか、fMRIって何?という質問が来ると予想していた(というか、ほとんどその分野のことを知らない人が質問するよ、とかそういうアドバイスを受けていた)ので、ここまで踏み込まれることにややびっくりしたんですが)一応、イベントリレーテッドでも可能であるとされているが、やはりMEGと同様の加算平均はできず、単なる積み重ねとなるようなので、ブロックデザインを検討している。ブロックデザインは、「これまでの研究」で用いた課題を応用し、あるパラメータを変えることで、見たいものが見られると考えている。
(具体的には、図を指しながら、「このようなメロディ、ただ同じものではなくて、このように変化させたものをひとまとめにしてブロック1に、このようなメロディをブロック2に設定し、逸脱の時間をこのようにずらすことで、どのタイミングでなら変化検出が可能か、ということを活動からみたい」、というような回答をしました。つまり、何がいいたいかというと、「このように」で説明できる図はいっぱいあったほうがいい。)

2.言語獲得の支援方策と何度か出てきたが、まあまだ実験を行っておらず、具体的なアイデアは難しいかもしれないが、何か想定される方策はあるか?
2(答え):(これは想定していた質問だった)短い単語(「ダメ」とか、ひとの名前(渡辺で言うと、「ハヤ」とか))だけなら学習している重度言語障害を持つ子もいる。やはり、長時間の処理が難しい一方で、短時間の言葉なら学習可能かもしれない。そのように考えると、普通言語を「教えよう」と思って人は話さないけれども、したがって、文章をとにかく聞かせるという形をとってしまいがちだけれども、自閉症を持つ人に対しては、ある程度、「まずは単語から教えよう」という認識が必要なのではないかと考えており、そのための証拠を提供できると考えている。
(今書いてみて思ったけど、これは支援方策だろうか……対策してたのにッ)

3.自閉症の原因遺伝子は100個くらいあるとか、スペクトラム障害仮説とかが言われているが、どのあたりを対象としているのか?
3(答え):(これは完全に想定外の質問で驚いた。で、自閉症について、面接官がわりと詳しいんだな、ということもわかって、結構びびった)
 特に絞ってはいないつもりだが、やはりまずは言語「獲得」が出来ていない、いわゆる重度の自閉症について検討している。ただ、アスペルガー症候群とか、高機能自閉症と言われる(ここで、主査の人がなにかを書かれたのがすごい印象的。何書いたんだろうー!!)人が、言葉が平坦であるとか、言葉に含まれた感情を理解できない、というのも、結局「単語単位の時間」をつなげて獲得しているためで、「文章レベルの理解」ができないからかもしれない。ただ、感情と、単語の統合、というような部分に関しては、今後の課題というか、検討していかなくてはならないことで…(というあたりで、逸れてきたことに気づいたので)、というあたりで、回答になっているでしょうか(という、あまり良くない締めをしてしまった)

ここで、主査の方からの質問は終了。時間が余ったようで、「どなたか他に」という声があがる。

で、質問してもらったのが、
4.この研究の新しいところは、表出言語と受容言語に分けたときに、表出の問題ではなく、受容、あるいは獲得の部分に問題があるかもしれないということを示している、という理解で良いか?
4(答え):(「新しいところ」と言ってもらえたのと、「良いとこ拾ってあげよう」的な質問だったので、すごいうれしくなった)まさにそうで(ホントかよ)、単語の「獲得」ができないのであれば、逆にいうと、いろいろな単語を「獲得」していくことで、それがつながっていく可能性は充分にあると考えている。

で、ちょうどアラームがなって終了。お疲れ様でした。

最後に、フォロー的質問があったので、なんか気分良く終わりましたが、
良く思い出すと結構厳しいかもなあ…ま、もう評価については下されているはずなので、考えても仕方ない!ということで、気にしない!とわざわざ!!をつけないといけないくらいには、まあ、気になっては、いるんですけど。まあいいや。

面接の感想としては、話しているときは、結構うなづいたり、こっちを見たりしてくれるので、話しやすいです(ただ、これは発表内容というよりは、審査員の性格によるものだと思われます。実際、眉根を寄せ続けている人もいたはいた)。ので、差し棒の扱いとか練習をしっかりしていけば、まあプレッシャには負けないかな、と思います。
質問は、去年くらいまでは、「あまり良く知らない人が聞いてくる」という感じだったのかもしれませんが、少なくとも、今年の社会科学は、「詳しい人」という印象でした。ですので、両方(つまり、素人的質問に対しても、ある程度問題点をポスター&申請書からピックアップできると想定される人に対しても)対策していく、というのが無難でしょう。

あと、まあ質問から見るに、計画全体の実現性を問う質問をしてくるっぽいですね。
fMRIの使い方(2年目として書いた)と支援方策(3年目として書いた)は、申請書には書いたけれども、ポスターにはあまり出てきていなかったので、
「本当に出来るんですか?」というあたりを確認しにきたものと思われます。
ということは、このへんの質問は、逆に考えると、ポスタープレゼンの抜けている部分のフォローアップといえるかもしれませんね。
ちなみに、ポスターに「書いておきさえすれば」、その点は「きちんとした手続きを踏んで得た結論」として取り扱われる模様です(いや、渡辺がきちんと手続きを踏んでいないわけじゃなくてね)。
だから、MEGデータをどうやって分析したの?とか、行動実験のそのグラフはどういう意味?とかは聞かれませんでした。
ということは、やはり、(それがよっぽど独創的な手法ではない限り)「方法」はまあ申請書に書いた程度にしておいて、「結論/考察」がわかりやすいデータを、分かりやすく示す、というのが大事なんじゃないかなと思いました。

残りの時間は、単に興味あることなのか、なんか意図があるのかはわかりません。

で、ここから考えるべきなのは、
計画性を問う質問は、してもらうべきなのか?それとも極力減らすべきなのか?ですね。
渡辺は、4分だし、とりあえずちゃんとやり終わって見通しの立っていることをポスターに書いてアピールし、それ以外は簡略化・除外して、ただ聞かれたら大丈夫にしておこう、と考えていたのですが、
まあこの質問がフォローアップである、と考えると、フォロー受けないほうが(つまり、ちゃんと全体計画に触れておくことが)、完成度は高いと考えられるかもしれません。

ただ、ポスター+プレゼンの完成度というよりは、単に質問に対する回答がしっかりしているか、とかが見られているのであれば、あえてその辺り聞いてもらったほうが、答えやすいは答えやすいですよね。

これはまあ、自分の信じる道を進んでください、としか。


終わったら、ポスターを返してもらって、帰ります。

あー、ずいぶん長く書いてしまいましたが、ま、来年度参考になれば、うれしいです。

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